クローンウォーズ打ち切り発表:その後の状況まとめ

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スターウォーズエピソード2と3の間を描いたアニメ「クローン・ウォーズ」は、2008年10月の放映開始から今年2013年の春までに5シーズン放送された大人気作品。

クローンウォーズあらすじ(ウィキペディアから引用)
『エピソード2/クローンの攻撃』で銀河共和国と分離主義勢力が惑星ジオノーシスで衝突して以来、クローン大戦の戦火は銀河各地に拡大した。ジェダイが指揮するクローン・トルーパーによって構成される共和国軍と、バトル・ドロイドによって組織されたドロイド連合軍は各地で激戦を繰り広げる。そして戦争を少しでも自陣営に有利にする為、共和国と連合は戦闘の他各地で活発な外交交渉をも敢行。それらの影響は各惑星に裏切り・暗殺等様々な形で現れるのだった。

当初の予定ではクローンウォーズはシーズン6以降も放映されることになっていたが、2013年3月にルーカスフィルムから突如、シーズン5での打ち切りが発表された。ストーリーが最終段階に向けて盛り上がってきた矢先にこの突然の発表はまさに晴天の霹靂。

»A NEW DIRECTION FOR LUCASFILM ANIMATION(終了のお知らせ:英語公式)

終了アナウンス周辺の事情概要

ルーカスフィルムの発表によると、来たる映画版エピソード7以降の新3部作に注力するためアニメ版クローンウォーズの制作は打ち切りとするとのこと。クローンウォーズシーズン6用としてすでに取り掛かっていたエピソード(1ストーリーライン)については制作を続けるが、新しいエピソードの着手は行わない。制作した分については「ボーナスコンテンツ」として公開される予定。追加分がいつどのような形態で公開されるのかは現時点では明らかにされていない。

上述の発表ページにあるメッセージビデオでプロデューサーのデイブ・フィローニ氏(Dave Filoni)も、映画版エピソード7に注力するためクローンウォーズは打ち切りとするがまだ完全に消滅したわけではないと語り、その言葉通り同ビデオの後半ではクローンウォーズの未公開クリップが流れる。このビデオクリップについては後述。

ルーカスフィルムは2012年10月にディズニーに買収されており、これまでクローンウォーズを放映していたカートゥーンネットワークとの契約が打ち切りになった。カートゥーンネットワークはディズニーの競合であるワーナー傘下。ディズニーはライバル会社で放送されるアニメ継続よりも新作映画に重点を置く方針を取ることにした。

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終了発表後の動き

シーズン6は中止の方向で間違いなさそうだが、ルーカスフィルムが言う「ボーナスコンテンツ」に期待するファンは多い(僕もそのうちの一人)。実際に短いクリップ映像もいくつか公開されている。この映像を含む完成品がボーナスコンテンツとしてファンに届く日がくることを祈るのみ。

現時点で公開されているクリップ映像の概要は下記の通り。1と2は公式サイトで発表されたもの。3はスターウォーズイベントで発表されたものらしいが、今のところ公式サイトでの言及はない。

クローン・ウォーズ:シーズン6/ロストミッション
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1)オーダー66に関する(と思われる)エピソード

打ち切り中止発表公式ページのプロデューサーメッセージの後に流れた映像。戦闘中になんらかの力により精神を乗っ取られたクローン兵の一人がジェダイを射殺する。エピソード3で発動されたジェダイ殲滅指令「オーダー66」に関する実験ではないかと推察される。

本題からそれるが、このプレビュー映像1に出てくる悪役のハーチというクモ人間は、個人的には全スターウォーズのキャラクター中で一番気持ちが悪い。ホラー映画級で鳥肌がたつレベル。モザイクがかかってもおかしくないレベル。本当にスターウォーズの世界のようにさまざまな種族が共存する世界が来たとしても、あまりにも不気味なこの種族と仲良くできる自信はない。たとえどれだけいい人だったとしても。

2)プロ・クーンに関するエピソード

プロクーンが作戦中にライトセーバーや墜落した飛行機の残骸を発見するエピソード。プロデューサーのフィローニ氏にインタビューをしたUSA Today紙によると、この発見がきっかけでプロクーンは戦争や銀河の中でのジェダイの役割について疑問を感じるようになるとのこと。共和国の正義を疑わざるを得ない決定的な証拠を見つけたのだろうか。
»’Clone Wars’ still has life in the ‘Star Wars’ universe@USA Today(英語)

クローン軍はサイフォ・ディアスというジェダイが中心となって創設された。しかしサイフォ・ディアスというのはどういう人物で一体彼になにが起きたのかは謎である。

サイフォ・ディアスがダークジェダイだったのか、パルパティーンに利用された後に消されたのかはわからないが、クローン軍創設自体がジェダイを抹殺するための遠大な罠だったのではないか。プロクーンの話ではこのあたりの事情が明らかにされるのかもしれない。ダークサイドの台頭を決定的にするエピソードだと思われる。

※スターウォーズの鉄人によるとサイフォ・ディアスは、ダークサイドに落ちたドゥークーに殺されたとのこと。

3)ヨーダに関するエピソード

この映像は公式サイトで発表されたものではなく、5月17日から6月9日までハリウッドのディズニースタジオで開かれたスターウォーズウィークエンドというイベントで公開されたものとされる。プロデューサーのフィローニ氏もビデオ出演したとのこと。
内容はなんらかの理由でジェダイ評議会により幽閉状態に置かれているヨーダが脱出するシーン。詳細は不明だが、影響力を増すダークサイドの力が表面化しつつある状況だと推察される。

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クローンウォーズにまつわる今後の動きを予想する

当初予定されていたスケジュール通りのシーズン6放送は絶望的。あきらめるしかないだろう。

上に挙げた映像は3つともオーダー66やダークサイド台頭という共通したひとつの話題に関わっている。これはエピソード3に直接つながるストーリーラインで、最低限やっておかねばならないと制作陣が考えている内容なのだと思う。それゆえ今後のアニメ版クローンウォーズはエピソード3に直接つながる部分のみが作成され、どのような形態にしろ一般公開もされるはず。

その後が気になるキャラ(1)ダース・モール

追加エピソードではダース・モールについての言及がほしい。彼はシーズン5の終盤でシディアスとの直接対決に敗れた時に「おまえにはやってもらうことがあるから生かしておいてやる」と告げられ、この状態でシーズン5での出番はいったん終了。現在身柄はシディアスの管理下にあるはずだが、直接対決敗北後の彼はシーズン5内では描かれなかった。

もし追加エピソードでダース・モールについてなんの言及もなく、映画版エピソード3での登場もなしでは説明がつかない。仮に追加エピソードで出番があるにしても、エピソード3での登場がない以上今度こそ死ぬ方向だろう。一切登場なしということにはならないと思うが、せめてシディアスの会話の中で触れられるぐらいはしてほしい。

2017年1月追記:ダース・モールはクローンウォーズシーズン6:ロストミッションでの登場はなかったが、エピソード3と4の間を描いたアニメ「反乱者たち」でスターウォーズ界に復帰した。

主人公の少年エズラをアプレンティスにしようとたくらみ、相変わらずオビワンに復讐を果たそうとしているよく喋るキャラである。それほど重要な扱いではなくなってしまったのが残念。

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その後が気になるキャラ(2)アサージ・ヴェントレス

アサージ・ヴェントレスは本筋主要キャラクターであるドゥークーと関係の深い人物だが、シーズン5時点ですでにシスを引退して賞金稼ぎへ転向していることから、物語に復帰することなくこのまま現状維持が濃厚。

ただ、彼女の出身地である惑星ダソミアはドゥークーやダース・モールと縁が深いので、ダークサイド台頭を描くストーリーに登場する可能性もある。そう考えるとヴェントレス再登場があってもおかしくはないが、スケジュールが大幅縮小された今、物語にある程度の深みを持って関与するとしたら、彼女は死んで終わるしかないような気がする。エピソード3前に物語から消える必要があるのだから。

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その後が気になるキャラ(3)アソーカ・タノ

ジェダイ評議会から事実上強制退去させられたアソーカ・タノもこのまま消滅するだろう。彼女はシーズン5の最後にジェダイ評議会を去った時点でスターウォーズ卒業となったのである。実は極秘ミッションのための演技だった!ということでもなければ、予定通りの放送が行われたとしてももう出番はなかったと思われる。

ヴェントレスとアソーカの二人はこのまま一般人になったことにしても本筋には影響がないし、そういう設定にしておけばエピソード3に登場しないのも筋が通る。ファンとしては二人が死ぬよりはいなくなるだけの方がまだマシと言える。

人気キャラクターが消えるのは残念だが、この二人はあくまでもテレビシリーズを盛り上げるために生み出されたキャラクターだったということだろう。放送が当初の予定通り行われていたとしても、彼女ら(特にアソーカ)が表舞台から消えるのは規定路線だったに違いない。

2017年1月追記:アソーカはエピソード3と4の間を描いたアニメ「反乱者たち(Rebels)」でスターウォーズに復帰した。反乱軍に味方して活動をしていたが、2017年1月時点ではダースベーダーと戦闘した後に再び行方不明の状態。

最後にもうひとつ!できることなら反逆者バリスの動向も知りたい

もうひとつ欲を言えば、シーズン5の最後の最後でジェダイ評議会への反逆という大役を与えられたバリス・オフィーの動向も気になる。バリスは逮捕後にジェダイの腐敗を訴えていたが、僕がスターウォーズの世界を見る目はバリスに近い。

パルパティーンのような独裁者が現れる時点で共和国の腐敗はすでに決定的なのにもかかわらず、ただひたすら共和国こそが正義と信じて戦うジェダイは哀れである。

アソーカのような正義感が強く実績もある者に着せられた濡れ衣を(頭脳派のヨーダですら!)盲信してしまう愚かなジェダイオーダー。感覚を研ぎ澄ませあらゆる可能性を考慮し、本当の意味で共和国を守るための策を常に先んじて講じるぐらいでなくては存在意義がないではないか。彼らの怠慢の結果がエピソード3である。

共和国とジェダイは数千年間ぬるま湯につかっていたため、腐敗の発生は必然だっただろうし劇的な変化が起こるべき時期だったのである。バリスにはどうにか脱獄してシスとして活躍してほしいところだが、エピソード3での登場がないのでこのまま放置確定だろう。

2013年11月追記:クローンウォーズシーズン5の続編通称「ボーナスコンテンツ」は2014年初旬に公開されると、プロデューサーのフィローニ氏が自身のフェイスブックで明言。ただし公開形態や詳細な日付については明らかにされていない。»フィローニ氏発言詳細

2018年8月10日追記:クローンウォーズの新作であるシーズン7の制作が決定。

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