電車で国境を越える、フランスからベルギーへ |ヨーロッパひとり旅 その7

パリ北駅
 今日は朝からベルギーへ向かう。パリには4泊とやや長めに滞在したが、ホテルのスタッフはとても親切で立地も治安も申し分なく快適であった。2ヶ国目のベルギーでは2泊することになっている。ホテルは予め取っておいたが、快適な滞在となることを祈る。

パリ北駅から電車でブリュッセル南駅へ

 パリからベルギーの首都ブリュッセルにはタリスという会社の電車を使う。電車で外国に行くというのも、日本では味わえない不思議な感覚である。距離的には東京から名古屋ほど。プラットホームの雰囲気もむしろ東京駅よりも落ち着いているほどである。出国審査も荷物検査もない。タリス特急@パリ北駅

 ホームには出発と到着を示す大きな掲示板が設置してある。液晶ではなく昔ながらのカタカタいいながら表示がくるくる回って切り替わるタイプ。自分が乗るはずの電車が表示されているのを確認できた。到着と出発が別々の掲示板に別れているのでぼーっとして到着の方を見ると自分の電車の表示がなくてあせるので注意。

発車時刻掲示板@パリ北駅

 長距離電車ホームには改札がない。ホームには打刻機もあるが、僕が乗った電車は事前に送られてきたメールのプリントアウトがそのまま乗車券となるので打刻の必要もなかった。発車時刻が近づき乗車が始まる。乗車時には各乗車口で係員にそのプリントアウトを見せれると手持ちの端末でQRコードを読み取る。別の窓口であらかじめプリントアウトを乗車券に交換する必要はない。

プラットフォーム@パリ北駅

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乗り心地も良い快適な電車の旅、そしてブリュッセルへ

 出発時間になると電車は音もなくホームを離れる。乗り遅れないようにしよう。荷物を乗車口近くの荷物置き場にまとめて置くため、しばらく目を離すことになるのが若干心配だった。だが直行便でビジネス客が多く治安は問題ない。座り心地も快適。窓の外には相変らずまったく山のないフランスらしい平坦な地形が続く。刺激は少ないが山の多い日本では見られないヨーロッパの風景なのである。

 電車は約1時間半でブリュッセル南駅に到着。「今国境を越えました」といったようなアナウンスもなし、途中で車掌が乗車券を確認しに来ただけで、降車時には出国審査もなし。改札もなし。電車から降りて歩いていると、気づいた頃にはもう駅の出口。まるで中央線で新宿から高尾にでも行くようだった。

 ブリュッセルの国鉄駅には改札がなく切符は車掌が車内を見回って確認するのみ。後述の友人の話によると、そのため地元民は市内の電車移動は無賃乗車があたりまえとのこと。ブリュッセル市外では少なくともブリュージュにも改札はなかった。自動改札を導入すればいいのにと思うが、市当局も黙認しているのだろうか。

南北に分裂するベルギー、その首都ブリュッセル

 ホームにいる間はパリと劇的な変化はない。しかしここがフランスではないということをはっきりと認識できるのが言葉の違いである。パリでは人種も老若男女も問わず地元の人はフランス語しか喋らない。しかしブリュッセルの人々は基本的にはオランダ語を話す。

 岩手県の2倍ほどの面積のベルギーの第一言語は、国土の北半分フランデレン地域ではオランダ語、南半分ワロン地域ではフランス語である(わずかにドイツ語地域もあり)。ただし全国的な共通語はフランス語が強いとのこと。後述の友人の話によると歴史的にはフランス語が公用語で、今でもフランデレン住民はフランス語を勉強するが、ワロン住民がオランダ語を勉強することはないとのこと。首都ブリュッセルは特殊で両方併用のため、標識などもほぼすべて両語併記されている。パリからの電車内アナウンスも必ずオランダ語とフランス語の両方、時には英語もまじえて行われる。

 ウィキペディアによるとブリュッセルは住民の8割がフランス語系とのことだが、地理的には北部オランダ語圏の中に位置している。そして街中で実際に聞こえてくる話し声もほとんどがオランダ語。しかし店に入ると必ず「ボンジュール」とフランス語で話しかけられる。観光客相手にはフランス語の方が通じる確率が高いのだろう。そして駅の周りには昼間からなにをやっているのかわからない連中も多くパリに比べると治安が良くない印象があるが、全体的にフランスよりも陽気なイメージ(あくまでも個人的な感想)。

 ブリュッセルには友人がいるので彼と待ち合わせをした。聖闘士星矢と戦隊ヒーローに憧れて日本に留学をしていた男である。ブリュッセルの街中で戦隊ヒーローの歌を日本語で歌いながら歩いている彼を見ていると、日本のアニメ文化が国際親善に役立っていることを確認できる。日本人として誇らしい。

 これから駅を出てブリュッセル市内の有名どころを見てまわることにする。その前に珍しいものを発見。ベルギーはチョコレートメーカーのGodivaで有名なので、駅の中にはチョコレートで作った大きな蒸気機関車が展示されていた。言われなければチョコレートと気づかずに通り過ぎてしまいそうな、大きくて立派な汽車である。

チョコレートの汽車@ブリュッセル南駅

がぜん興味がでてきたベルギー

 南駅から中央駅まで電車で移動してから歩き始める。パリに比べると柄の悪そうな人が若干多いような気もするが、昼間ならば人が多い方に歩いていけば問題ないだろう。

実際に足を踏み入れたブリュッセルは「まとまりのない混沌とした街」という印象だった。お隣オランダのように日本との歴史的な関係も多くなく、なじみが深いとは言えない国だが、逆にものすごく興味がわいてきた。フランスよりおもしろそう。

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